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太陽光発電は何年で元が取れる?福岡の実数で試算|向く人・向かない人

太陽光発電 試算 福岡補助金含む

結論から言います。福岡・佐賀で太陽光発電の元が取れるまでの年数は「約11年〜20年」。この幅は住んでいる地域ではなく、次の3つで決まります。

① 昼間、家の電気をどれだけ使うか(自家消費率)/② 補助金を使えるか/③ いくらで買うか。
この3つが揃えば約11年。1つも揃わなければ20年以上かかることもあります。

「10年で元が取れます」とだけ書いてある記事が多いですが、点検代やパワコンの交換費用まで入れて計算すると、そんなに単純ではありません。この記事では福岡の実際の日射条件と2026年度の売電ルールを使い、25年分の収支を全部お見せします

  • 「太陽光だけ」「+蓄電池」「+V2H」「トライブリッド」は何が違うのか(知識ゼロでもOK)
  • うちは元が取れる?が30秒でわかる簡易シミュレーター
  • パネル・パワコン・蓄電池、それぞれの単体価格
  • 2026年の設置費用相場と、売電単価の新ルール
  • 福岡5kWの25年収支(点検・パワコン交換費用込み)
  • 太陽光がおすすめな人/おすすめしない人の条件
  • 回収を早める4つの方法と、2026年に使える補助金の現状(蓄電池とV2Hで大違い)
目次

結論|福岡で元が取れるのは「約11年〜20年」。差がつくのは3つだけ

太陽光発電の回収年数は、地域よりも「その家の使い方」と「買い方」で決まります。福岡・佐賀は全国でも日射条件に恵まれたエリアなので、発電量そのものはむしろ有利です。それでも回収年数に2倍の差が出るのは、次の3点が違うからです。

  • 1 昼間に家で電気を使うか(自家消費率)

    2026年の売電単価は5年目以降8.3円まで下がります。一方、電気を買うと約31円。つまり「売る」より「自分で使う」ほうが3倍以上おトクです。昼間に人がいる家、オール電化の家ほど早く元が取れます。

  • 2 補助金を使えるか

    福岡・佐賀は市町村ごとに制度が違い、太陽光1kWあたり7万円(上限35万円)という手厚い自治体もあります。5kWで35万円戻れば、回収は一気に数年縮まります。

  • 3 いくらで買うか(=どこから買うか)

    同じメーカー・同じ容量でも、訪問販売と工事店直営では総額が数十万円変わります。設置費用が高いほど、回収年数はそのまま延びます。ここが実は一番コントロールしやすいポイントです。

逆に言えば、「昼間ほぼ留守・補助金なし・相場より高く購入」の3つが重なると、20年たっても元が取れないケースが出てきます。まずはご自宅の条件で、ざっくり計算してみてください。

まず整理|「太陽光だけ」「+蓄電池」「+V2H」は何が違う?

計算の前に、ここだけ押さえてください。太陽光まわりの機器は役割が3つに分かれているだけです。難しい言葉が多いだけで、やっていることはとてもシンプルです。

☀️ 太陽光パネル 創る 屋根で電気をつくる
🔋 蓄電池 貯める 昼の電気を夜に回す
🚗 V2H 走る・貯める EVを大きな蓄電池に

▲ 「創る→貯める→走る」の3ステップ。全部そろえる必要はなく、1つだけでも導入できます

① 太陽光パネルだけ|まず「買う電気」を減らす

屋根で電気をつくり、その場で使うのが基本です。使いきれずに余った電気は電力会社に売ります(売電)。ただし夜は発電しないので、夜の電気は今までどおり買うことになります。

また、意外と知られていないのが「太陽光だけだと、停電したときにほとんど使えない」という点です。正確には、多くの機種は停電時に「自立運転コンセント」から1500Wまで使えますが、使えるのは晴れている昼間だけ・特定のコンセント1口だけ。冷蔵庫と携帯の充電で精一杯です。

② +蓄電池|昼の電気を夜に回して、停電にも備える

昼につくって余った電気をバッテリーに貯めて、夜に使うための機器です。売っても8.3円にしかならない電気を、31円分の価値で使えるようになります。

そして停電時は家の中の電気がふつうに使えます(対応する部屋・機器の範囲は機種により異なります)。台風の多い福岡・佐賀では、この安心感を理由に選ばれる方が非常に多いです。

③ +V2H|電気自動車を「大きな蓄電池」として使う

V2Hは「Vehicle to Home(車から家へ)」の略で、電気自動車(EV)に貯めた電気を、家でも使えるようにする機器です。

ポイントは容量の大きさです。家庭用蓄電池が5〜16kWhなのに対し、EVのバッテリーは40〜60kWh程度。家庭用蓄電池の4倍前後を積んでいる計算になります。停電時に数日間もつケースがあるのはこのためです。

ただし弱点もあります。車が外出中は家に電気を戻せません。当然ながらEVを持っていること(買う予定があること)が前提です。

3つの違いを一覧で

☀️ 太陽光だけ🔋 +蓄電池🚗 +V2H
費用の目安
(工事費込)
約140万円
(5kW)
+110〜240万円
(容量による)
+約120万円
国の補助後は実質約45万円
昼の電気使える使える使える
夜の電気買う貯めた分を使える貯めた分を使える
停電したとき昼のみ・
専用コンセント1口
家の電気が使える
(半日〜1日程度)
家の電気が使える
(数日もつことも)
貯められる量5〜16kWh40〜60kWh
(EVの容量)
向いている人昼間に家で
電気を使う人
昼間ほぼ留守の人
停電に備えたい人
EVに乗っている
/買う予定の人
国の補助金
(2026年7月時点)
なしほぼ使えない
(DR補助金は終了)
最大130万円
(CEV補助金)
元の取りやすさ◎ 一番早い△ 市町村の補助金しだい○ EVに乗るなら有利

※ 停電時に使える範囲・時間は機種と使う家電により大きく変わります。上記は一般的な目安です。

なお「蓄電池もV2Hも両方ほしい」という方には、2つを1台にまとめた「トライブリッド型」という第4の選択肢もあります。価格と補助金の扱いは記事の後半で詳しく解説します

「うちはどれから始めるべき?」が一番多いご相談です。
電気の使い方をお聞きすれば、必要なものだけをご提案します。

▶ どれが合うか無料で相談する

【30秒】うちは元が取れる?かんたんシミュレーター

8つ選ぶだけで、回収年数と25年間の収支を計算します。福岡・佐賀の日射条件(1kWあたり年間1,100kWh)と2026年度の売電単価で試算。屋根の向き・オール電化・蓄電池の容量・V2H・お住まいの市町村の補助金まで反映するので、よくある「全国平均のざっくり試算」とは精度が違います。

太陽光かんたん回収シミュレーター 福岡・佐賀版/2026年度の売電単価で計算
Q1毎月の電気代は?
Q2載せたい容量は?(屋根の広さの目安)
Q3平日の昼間、家に人はいますか?
Q4パネルを載せる屋根の向きは?
Q5ご自宅はオール電化ですか?
Q6蓄電池も一緒に導入しますか?

※「日分」は4人家族が1日に使う電気(約14kWh)を基準にした目安です

Q7V2H(EVに貯めて家でも使う)は?

※ 国のCEV補助金(機器1/2・工事全額)を差し引いて計算します。車両代は含みません

Q8お住まいの市町村は?選ぶと、その自治体の補助金の目安を自動で差し引きます

元が取れるまで(維持費・パワコン交換費用込み)

およそ

設備の総額(工事費込)
補助金の目安
実質のご負担
年間メリット(1〜4年目)
年間発電量の目安
自家消費率
25年間トータル収支

選択すると自動で計算されます。

この数字はあくまで全国的な目安条件での試算です。
屋根の写真と直近の電気代がわかれば、ご自宅の向き・傾き・影を見たうえで正確に無料試算します。

▶ うちの屋根で正確に試算してもらう(無料)

※ 試算条件:発電量は南向き屋根で1kWあたり年間1,100kWh(九州の平均的な日射条件で保守的に設定)。屋根の向きによる補正は南100%・東西85%・北62%。設置費用は当店の直営価格1kWあたり28万円/買う電気の単価31円/kWh(家電公取協の目安単価)/売電単価は1〜4年目24円・5〜10年目8.3円・11年目以降8円/維持費は定期点検とパワコン交換費用を25年で均等割りした年2.2万円を毎年差し引き。オール電化は自家消費率を5ポイント上乗せ。蓄電池は小5kWh=110万円(自家消費率60%)・中10kWh=165万円(同75%)・大16kWh=240万円(同85%)で計算し、容量に応じて維持費を年0.6〜1.4万円上乗せ。V2Hは機器90万円+工事30万円=120万円とし、国のCEV補助金(機器1/2・上限75万円/工事全額・上限55万円)を差し引いたうえで維持費を年1万円上乗せ、自家消費率は70%として計算しています(車が外出中は家に電気を戻せないため、蓄電池より控えめに設定)。EV車両の代金は含みません。市町村の補助金は2026年7月時点で各自治体が公表している制度にもとづく目安で、蓄電池への国の補助金は含めていません(理由は本文で解説)。電気代の値上がりは織り込んでいません(値上がりすれば回収はさらに早まります)。実際の発電量は屋根の傾き・影の有無でも変わるため、正確な数字は現地調査でお出しします。

元が取れるかを決めるのは、たった4つの数字

シミュレーターが何を計算しているかというと、次の4つだけです。この4つを押さえておけば、他社の見積もりを見たときにも「この数字は妥当か」を自分で判断できます。

💰① 設置費用

安ければ安いほど回収は早い。1kWあたり28〜30万円が2026年の目安です。

☀️② 年間発電量

福岡なら1kWあたり年間1,100〜1,200kWh。屋根の向き・傾き・影で上下します。

🏠③ 自家消費率最重要

発電した電気のうち自分で使う割合。ここが回収年数を一番大きく動かします

📉④ 売電単価

2026年度は1〜4年目24円・5〜10年目8.3円の二段階。11年目以降はさらに下がります。

なぜ「自家消費率」が最重要なのか

電気を売ると5年目以降は8.3円にしかなりません。一方、電気を買うと約31円かかります。つまり同じ1kWhでも、売るより自分で使ったほうが約3.7倍の価値があるということです。

31円
自分で使う
(買わずに済む)
24円
売る
1〜4年目
8.3円
売る
5〜10年目

▲ 1kWhあたりの価値。5年目以降は「売る」と「自分で使う」で約3.7倍の差がつきます

だからこそ、太陽光は「昼間の電気をどれだけ自分で使えるか」の設計が勝負です。昼間ほぼ留守のご家庭でも、蓄電池を組み合わせれば自家消費率を25〜35%から75%前後まで引き上げられます(ただし全員におすすめできるわけではありません。後半で正直に解説します)。

①いくらかかる?機器ごとの単体価格まで公開します

国(資源エネルギー庁 調達価格等算定委員会)が公表しているシステム費用の平均は、住宅用(10kW未満)で新築28.9万円/kW・既築30.1万円/kWです。5kWなら約145〜150万円が全国平均ということになります。

まず全体像|太陽光パネルの容量別・総額の目安

下の表は太陽光パネルだけを設置した場合の総額です(蓄電池・V2Hは含みません)。一般的なご家庭は4〜6kWが目安になります。全国平均と、当店の工事店直営価格を並べました。

パネル容量全国平均の目安
(既築30.1万円/kW)
当店の直営価格
(28万円/kW〜)
年間発電量の目安
3kW約90万円約84万円〜約3,300kWh
4kW約120万円約112万円〜約4,400kWh
5kW
(標準的な戸建て)
約151万円約140万円〜約5,500kWh
6kW約181万円約168万円〜約6,600kWh

※ 補助金適用前・工事費込みの参考価格です。屋根の形状・材質・足場の要否により変動します。年間発電量は南向き屋根で1kWあたり1,100kWhとして計算した目安です。

注意していただきたいのは「1kWあたり35万円を超える見積もり」です。訪問販売では営業コストと中間マージンが上乗せされ、相場より数十万円高い金額が提示されることがあります。設置費用が高くなればなるほど、回収年数はそのまま延びていきます。

太陽光5kWの内訳|何にいくらかかっているのか

「一式140万円」と言われても中身が分かりません。当店の直営価格5kW(工事費込み140万円)を、機器ごとに分解するとこうなります。

  • 太陽光パネル1kWあたり約13.6万円約68万円
  • パワーコンディショナ直流→交流の変換装置。1kWあたり約5万円約25万円
  • 架台パネルを屋根に固定する土台。1kWあたり約2.8万円約14万円
  • 設置工事・電気工事・足場・申請職人の人件費と諸経費約33万円
  • 合計(工事費込み)約140万円

※ 機器の単価は業界の一般的な相場(1kWあたりパネル13.6万円・パワコン5万円・架台2.8万円)にもとづく目安です。屋根の形状・材質・足場の要否により変動します。

ここで覚えておいていただきたいのがパワーコンディショナ(パワコン)です。パネルがつくった直流の電気を、家で使える交流に変える装置で、屋根の上ではなく壁などに設置される機械です。寿命は10〜15年とパネルより短く、途中で1回は交換が必要になります。回収計算のときに必ず効いてくるので、後ほど詳しく触れます。

蓄電池の話の前に|「kWh(キロワットアワー)」ってどれくらい?

蓄電池の話になると必ず「10kWh」といった単位が出てきますが、ピンとこないのが普通です。まずここを体感でつかんでください。

kWhは「電気の量」です。ご家庭が1日に使う電気の量は、世帯人数でだいたい決まっています。

世帯人数1日に使う電気月の電気代の目安
1人暮らし約7kWh約6,500円
2人暮らし約10kWh約9,300円
3人家族約12kWh約11,000円
4人家族約14kWh約13,000円
4人家族
(オール電化)
約18kWh約17,000円

※ 月の電気代は1kWhあたり31円×30日で計算した目安です。逆算もできます。毎月の電気代 ÷ 31円 ÷ 30日 = 1日の使用量(kWh)。電気代が月1.5万円なら1日約16kWh、月2万円なら1日約22kWh使っている計算です。

つまり「10kWhの蓄電池」=4人家族が1日に使う電気の3分の2くらいを貯めておける箱ということです。

蓄電池の容量別価格|大きいほど1kWhあたりは安くなる

蓄電池の容量参考価格
(工事費込)
1kWhあたりどんなご家庭に
小|約5kWh約110万円〜約22万円4人家族の約3分の1日分
停電時に冷蔵庫・照明・スマホ充電・テレビを一晩まかなうイメージ
中|約10kWh約165万円〜約16.5万円約3分の2日分
夜の電気をほぼまかなえる。一番の売れ筋
大|約16kWh約240万円〜約15万円1日分以上
停電しても普段どおりに近い生活。エアコンも使える

※ 市場相場は工事費込みで1kWhあたり15〜20万円が目安です。小容量ほど工事費の割合が大きくなるため、1kWhあたりの単価は割高になります。メーカー・機種・設置条件により変動します。

V2Hの価格|実は国の補助金が一番手厚い

V2H機器は約120万円(機器約90万円+工事約30万円)が目安です。ここで知っておいていただきたいのが、V2Hには国のCEV補助金があり、これが群を抜いて手厚いということです。

  • V2H機器本体ニチコン等約90万円
  • 設置工事費配線・基礎工事など約30万円
  • 国のCEV補助金(機器)費用の1/2・上限75万円−約45万円
  • 国のCEV補助金(工事)費用の全額・上限55万円−約30万円
  • 実質のご負担約45万円

※ 令和8年度(2026年)のCEV補助金は個人宅で機器上限75万円(補助率1/2)+工事上限55万円(補助率1/1)=最大130万円。申請受付は2026年7月17日開始、予算約55億円(外部給電器を含む)で、なくなり次第終了です。補助額は機種により変わります。

つまり実質45万円前後。5kWhの蓄電池(110万円)より安く、貯められる量ははるかに大きい(家庭用蓄電池10kWhに対し、EVは40〜60kWh)というのが2026年の状況です。蓄電池の国の補助がほぼ使えない今、国が本気で後押ししているのはV2Hのほうだと言えます。

EV(電気自動車)を持っていない場合、車はいくら?

V2HはEVがないと意味がないため、車の予算も知っておく必要があります。こちらにも国の補助金(CEV補助金)があります。

EVのタイプ車両価格の目安国の補助金実質の目安
軽EV
(日産サクラ・三菱eKクロスEV等)
約260万円〜最大58万円約200万円〜
普通車EV
(日産リーフ等)
約400万円〜最大129万円
(2026年12月31日までの登録)
約270万円〜

※ 2026年度のEV補助金は最大130万円。車種・グレード・登録時期により補助額が変わります(リーフは2027年1月1日以降の登録で100万円に減額予定)。車両価格はグレードにより上下します。

ただし車の代金は「太陽光の元が取れるか」の計算には入れません。車は太陽光がなくても買うものだからです。本記事のシミュレーターでも、V2Hを選んでも車両代は加算していません。

他社の見積もりが妥当かどうか、無料で診断します。
「1kWあたりいくらか」を計算するだけでも判断できます。

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②2026年度の売電ルール|1〜4年目24円 → 5〜10年目8.3円

2025年度下半期から始まった「初期投資支援スキーム」により、住宅用(10kW未満)の売電単価は二段階になりました。2026年度も同じ構造が続いています。

24円
1〜4年目
8.3円
5〜10年目
7〜9円
11年目以降
(卒FIT後)

▲ 2026年度の住宅用FIT売電単価。最初の4年に手厚く、以降は大きく下がります

この制度の狙いは名前のとおり「初期投資の回収を早めること」です。昔のように「10年間ずっと高く売れる」わけではありませんが、最初の4年でまとまった収入が入るぶん、資金回収のスタートダッシュは以前より有利になっています。

ただし、平均単価でざっくり計算している記事は、この二段階を無視しているため回収年数がズレます。当店の試算は年ごとに単価を切り替えて計算しています。

【実例】福岡・5kWの25年収支を全部お見せします

ここからが本題です。福岡で5kW(当店価格140万円)を既存住宅に設置した場合の収支を、点検代・パワコン交換費用まで含めて25年分計算しました。多くの記事が省略している維持費も、正直に入れています。

かかる維持費(ここを隠す記事が多い)

🔍定期点検

JPEA(太陽光発電協会)は設置1年目、その後は4年に1回の点検を推奨。費用は1回約4.1万円(経産省統計)。

🔧パワコン交換

寿命は10〜15年が目安。交換費用は約30〜40万円(工事費・撤去費込み)。25年使うなら1回は必要と考えておくのが現実的です。

この2つを25年で均等割りすると年間およそ2.2万円。以下の試算では、この維持費を毎年の収入から差し引いた「手取り」で計算しています。

パターン別・累計収支(設置費用140万円を回収できたら黒字)

太陽光5kWの
経過年
Aケース
昼間ほぼ不在
(自家消費30%)
Bケース
昼間ほぼ在宅
(自家消費50%)
年間メリット
(1〜4年目)
約12.2万円約12.9万円
年間メリット
(5年目以降)
約6.1万円約8.6万円
5年目の累計約55万円約60万円
10年目の累計約85万円約103万円
15年目の累計約115万円約146万円
20年目の累計約145万円約189万円
元が取れる時期約20年目約15年目
25年トータル収支+約35万円+約91万円

※ 設置費用140万円(5kW×28万円)、電気代31円/kWh固定、維持費 年2.2万円を差し引いて試算。電気代の値上がり分は含めていません。

ここで注目していただきたいのがAケースの「5年目以降は年6.1万円」という数字です。売電単価が24円から8.3円に下がると、メリットは半分以下になります。昼間ほぼ留守のご家庭が太陽光だけを載せると、回収に20年かかる——これが2026年の現実です。

補助金を使うと、こう変わります

ここに市町村の補助金(太陽光7万円/kW・上限35万円の自治体を想定)を入れると、実質負担は140万円 → 105万円。回収年数が一気に縮みます。

条件実質負担元が取れる時期25年トータル収支
A|昼間不在・補助金なし140万円約20年目+約35万円
B|昼間在宅・補助金なし140万円約15年目+約91万円
A|昼間不在・補助金35万円105万円約14年目+約70万円
B|昼間在宅・補助金35万円105万円約11年目+約126万円

同じ設備でも、条件次第で回収年数は11年〜20年と2倍近い差が出ます。「太陽光は10年で元が取れる」も「太陽光は損」も、どちらも一面しか見ていません。大事なのはご自宅の条件で計算することです。

太陽光発電がおすすめな人|5つの条件

上の試算からわかる「元が取れやすい家」の条件です。3つ以上当てはまれば、前向きに検討する価値があります。

  • 1 毎月の電気代が1.5万円を超えている

    買う電気が多いほど、自家消費で減らせる金額も大きくなります。電気代が高い家ほど太陽光は効きます。

  • 2 オール電化、または昼間に家族が在宅している

    エコキュート・IH・在宅勤務・小さなお子さんがいるご家庭は自家消費率が上がり、回収が数年早まります。

  • 3 南・東・西向きの屋根で、大きな影がない

    真南がベストですが、東西でも十分実用的です。近くに高い建物や樹木の影があると発電量が落ちます。

  • 4 お住まいの市町村に補助金がある

    糸島市・鳥栖市・みやき町・上峰町・唐津市などは太陽光7万円/kWと手厚め。あるかないかで数年変わります。

  • 5 あと15年以上はその家に住む予定がある

    回収に10年以上かかる設備なので、住み続ける前提が必要です。売却予定がある場合は慎重に判断を。

正直に言います|太陽光をおすすめしない4つのケース

当店は太陽光を扱っていますが、条件が合わない方には「やめておきましょう」とお伝えしています。無理に設置しても元が取れず、結局ご紹介もいただけないからです。

🌥① 北向きの屋根しかない

北向きは南向きに比べて発電量が大きく落ちます。載せられても回収は難しくなります。この場合は駐車場の屋根で発電する方法を検討したほうが確実です。

🏚② 屋根が古く、10年以内に葺き替えの可能性がある

パネルを載せたあとに屋根を直すと、脱着費用が別途かかります。屋根の寿命が近い場合は、先に屋根を直すか、同時施工を検討してください。

📐③ 載せられる容量が3kW未満

工事費や足場代は容量が小さくても大きく減らないため、1kWあたりの単価が割高になります。小容量ほど回収は不利です。

💤④ 昼間ほぼ留守で、蓄電池も入れない

発電の大半を8.3円で売ることになり、回収は20年を超えます。この場合は蓄電池とセットにする(25年の手取りが約3倍になります)か、見送るのが正直な判断です。

ちなみに①の「北向きの屋根しかない」「そもそも屋根に載せられない」というご相談は、当店では非常に多いパターンです。その場合は駐車場の屋根で発電するソーラーカーポートという選択肢があります。住宅の屋根の向き・広さ・強度が関係なくなるうえ、車も守れます。

回収を早める4つの方法

「20年かかる」と出た方も、諦める必要はありません。回収年数は次の4つで短縮できます。

  • 1 補助金を確実に取りにいく(最大の効果)

    5kWで35万円戻れば、回収は5〜7年短縮します(久留米市22年→糸島市15年)。ただし福岡・佐賀は10月末締切など早い自治体が多く、予算上限で早期終了します。動き出しの早さが、そのまま金額の差になります。

  • 2 昼間に電気を使う生活へ寄せる(1円もかかりません)

    洗濯機・食洗機・エコキュートの沸き上げをタイマーで昼間に回すだけで、自家消費率は上がります。お金をかけずにできる唯一の方法で、効果もはっきり出ます。

  • 3 停電対策も兼ねるなら、蓄電池を検討する

    蓄電池を足すと自家消費率は60〜85%まで上がり、8.3円で売っていた電気を31円分の価値で使えます。ただし設備費が110万〜240万円かかるため、回収年数だけで見ると不利になりがちです。次の項目で正直に解説します。

  • 4 そもそも安く買う(工事店直営を選ぶ)

    1kWあたり35万円で買うか28万円で買うかで、5kWなら35万円の差。補助金1件ぶんと同じインパクトです。訪問販売・仲介サイト経由には営業コストと中間マージンが乗っています。

正直な話|蓄電池は「全員が得する設備」ではありません

蓄電池をすすめる記事は多いですが、設備費が110万〜240万円上乗せされるため、回収年数だけで見るとほとんどの場合マイナスに働きます。同じ5kW・南向き・昼間ほぼ留守(自家消費25%)の家で計算し分けると、こうなります。

構成設備の総額お住まいが
久留米市の場合
お住まいが
糸島市の場合
太陽光5kWのみ140万円約22年目で回収約15年目で回収
+蓄電池 中(10kWh)305万円25年でも回収できず約20年目で回収
25年トータル収支
(太陽光のみ)
+約21万円+約56万円
25年トータル収支
(+蓄電池)
−約29万円+約62万円

※ 蓄電池10kWhを165万円、市町村補助金は本記事執筆時点(2026年7月)の制度で試算。国の補助金は含めていません(理由は下記)。

見ていただきたいのは「住んでいる市町村で結論がひっくり返る」という点です。久留米市(後付けは市の補助対象外)では蓄電池を足すと25年たっても元が取れませんが、糸島市なら約20年で回収でき、25年トータルもプラスになります。

2026年7月現在、国の蓄電池補助はほぼ使えません

ここは正直にお伝えします。蓄電池の国の補助金として有名だった「DR補助金」(最大60万円)は、2026年5月29日に予算満了で受付を終了しました。前年度も約2か月で予算切れになった人気制度です。

現在使えるのは「みらいエコ住宅2026事業」ですが、こちらは注意が必要です。

⚠️補助額は9.6万円

蓄電池は1戸あたり9.6万円(定額)。前年度の6.4万円から増額されましたが、DR補助金の最大60万円とは桁が違います。

⚠️蓄電池だけでは対象外

蓄電池は「エコ住宅設備」枠のため、窓の断熱改修などの必須リフォームと同時に行う場合のみ対象です。蓄電池単体の設置では使えません。

つまり「窓のリフォームも一緒にやる予定がある方」以外は、実質的に市町村の補助金だけが頼りというのが2026年7月時点の現実です。だからこそ、上のシミュレーターでお住まいの市町村を選ぶことが何より重要になります。

結論として、蓄電池は「元を取る設備」ではなく「停電に備える設備」と考えるのが正確です。台風の多い福岡・佐賀では、その価値を数字以外で評価される方も多くいらっしゃいます。当店は、必要のないご家庭に蓄電池をおすすめしません。

EVに乗る予定があるなら、蓄電池よりV2Hが有利です

ここが2026年最大のポイントです。蓄電池の国の補助はほぼ使えない一方、V2Hには最大130万円の国の補助(CEV補助金)が出ます。この差が、そのまま結果に出ます。

構成設備の総額補助金実質負担元が取れる時期25年収支
太陽光5kWのみ140万円なし140万円約22年目+約21万円
+蓄電池 中10kWh305万円なし305万円25年でも回収できず−約29万円
+V2H260万円−75万円185万円約18年目+約77万円

※ 5kW・南向き・昼間ほぼ留守(自家消費25%)・久留米市の場合。V2Hは機器90万円+工事30万円、国のCEV補助金75万円を差し引いて試算。車両代は含みません。

設備の総額は蓄電池のほうが高いのに、実質負担はV2Hのほうが120万円も安くなります。これは国が「EVを普及させたい」という政策的な理由でV2Hを手厚く支援しているためです。

もちろんEVに乗っている(または買う予定がある)ことが大前提です。逆に言えば、「そろそろ車を買い替える。EVも選択肢にある」という方は、いま太陽光とV2Hをセットで考えるのが2026年のベストな選び方です。

第4の選択肢|トライブリッド型なら蓄電池とV2Hを1台にまとめられます

「蓄電池もV2Hも両方ほしい」という方のために、トライブリッド蓄電システム(ニチコン)という選択肢があります。名前は難しそうですが、中身はシンプルです。

🔌ふつうの組み合わせ

太陽光のパワコン・蓄電池のパワコン・V2H。変換装置が3台それぞれ別々に動きます。

トライブリッド1台に統合

太陽光・蓄電池・EVを1台のパワコンでまとめて制御。直流のまま電気をやり取りするため、変換のロスが減ります。

いちばんの特長は「エレムーブ」という機能です。EVが外出中は蓄電池に貯めておき、帰宅後に蓄電池からEVへ電気を移す——つまりV2Hの弱点だった「車がいないと使えない」を、蓄電池がカバーしてくれます。

トライブリッドの価格(V2H込み・工事費込みの目安)

蓄電池容量参考価格(V2H込み)例えると
7.4kWh約260〜270万円台4人家族の約半日分
9.9kWh約280〜290万円台約3分の2日分
14.9kWh約340〜350万円台約1日分
19.9kWh約370〜380万円台1日分以上

※ 7.4kWhまたは9.9kWhを2台設置して14.9kWh/19.9kWhに増設できます。あとからV2Hや蓄電池を追加することも可能です。価格は施工条件により変動します。

補助金は出る?→「V2Hの部分だけ」出ます

ここが一番よくいただくご質問です。結論から言うと、トライブリッドもV2Hと同じ国のCEV補助金の対象になります。ただし補助されるのはV2H(充放電)の部分だけです。

トライブリッドの構成国の補助金(2026年7月時点)
V2H(充放電)部分◎ CEV補助金の対象
機器1/2・上限75万円+工事全額・上限55万円
蓄電池部分✕ CEV補助金の対象外
国のDR補助金は2026年5月29日で受付終了
太陽光パネル部分✕ 対象外

つまり「V2Hを単体で入れるのと同じだけの補助は出るが、蓄電池を足したぶんは全額自己負担になる」ということです。蓄電池部分については、お住まいの市町村の補助金が使えるかどうかがそのまま効いてきます(糸島市・鳥栖市・みやき町などは手厚めです)。

※ ネット上には「国のV2H補助金+国の蓄電池補助金が両方使える」と書かれた記事もありますが、それはDR補助金がまだ受付中だった時期の情報です。2026年7月時点では蓄電池側の国の補助は使えません。ご注意ください。

トライブリッドが向いている人・向いていない人

向いている人

EVに乗っていて停電対策もしっかりしたい方。日中は車で出かけるが、夜は家の電気をまかないたい方。将来EVを増やす・蓄電池を増設する予定がある方。

向いていない人

とにかく元を取りたい方。蓄電池部分に国の補助が出ない以上、総額が上がるぶん回収は遅くなります。EVの予定がない方は、そもそも対象外です。

上のシミュレーターでQ6の蓄電池とQ7のV2Hを両方選ぶと、トライブリッドに近い構成の試算になります。実際には1台にまとまるぶん、別々に導入するより総額が抑えられるケースもあるため、正確な金額はお見積もりでご確認ください。

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当店は「元が取れない」と判断した場合は、正直にそうお伝えします。現地調査で屋根の向き・傾き・影・分電盤を確認したうえで、発電量・電気代削減額・売電収入を数字でお出しします。試算は無料。数字を見てから判断していただいて構いません

よくある質問(FAQ)

結局、太陽光発電は今から設置しても遅くないですか?

遅くありません。理由は2つです。1つ目は電気代が上がり続けていること。買う電気を減らす「自家消費」の価値は、電気代が上がるほど大きくなります。2つ目は設置費用が昔よりかなり下がっていること。売電単価が高かった時代は設備も高額でした。今は「高く売る」ではなく「買う電気を減らす」設計に切り替えるのが正解です。

「10年で元が取れる」と言われましたが本当ですか?

条件が揃えば可能ですが、全員ではありません。昼間ほぼ在宅・補助金あり・適正価格で購入の3つが揃って約11年です。点検代やパワコン交換費用を計算に入れていない試算だと年数が短く見えるので、見積もりを受け取ったら「維持費は含まれていますか?」と必ず確認してください

蓄電池も一緒に入れたほうがいいですか?

昼間ほぼ留守のご家庭なら「はい」、昼間よく在宅されるご家庭なら「急がなくてよい」が正直な答えです。蓄電池は設備費が110万円前後かかるため、すでに昼間に電気を使えている家では回収がむしろ遅くなります(本文の比較表をご覧ください)。逆に昼間留守がちな家では、25年トータルの手取りが約3倍に増えます。なお、国の「DR補助金」(最大60万円)は2026年5月29日に予算満了で受付終了しました。現在は市町村の補助金が使えるかどうかで結論が変わるため、お住まいの地域を確認したうえでご提案します。

V2Hと蓄電池、どちらを選ぶべきですか?

EVに乗っている(買う予定がある)ならV2H、EVの予定がなければ蓄電池が基本です。2026年7月時点では、蓄電池の国の補助金(DR補助金)が受付終了している一方、V2Hには国のCEV補助金が最大130万円出るため、経済性ではV2Hが有利になっています。ただしV2Hは車が外出中は家に電気を戻せない点が弱点です。在宅時間や車の使い方をお聞きしたうえで、最適な方をご提案します(併用も可能です)。

トライブリッド型にも、V2Hと同じ補助金は出ますか?

出ます。ただし補助されるのは「V2H(充放電)の部分」だけです。トライブリッド蓄電システムは太陽光・蓄電池・EVを1台のパワコンで制御するシステムで、そのうちV2H部分が国のCEV補助金(機器1/2・上限75万円+工事全額・上限55万円)の対象になります。蓄電池部分とパネル部分は対象外で、国のDR補助金も2026年5月29日に受付終了しました。蓄電池部分については、お住まいの市町村の補助金が使えるかどうかで負担額が変わります。

V2Hを入れるには、EVをいくらで買えばいいですか?

軽EV(日産サクラ・三菱eKクロスEVなど)なら車両価格約260万円〜、国の補助金最大58万円を引いて実質約200万円〜が目安です。普通車EV(日産リーフなど)は約400万円〜、補助金最大129万円で実質約270万円〜となります。なお車の代金は「太陽光の元が取れるか」の計算には含めません。車は太陽光がなくても買うものだからです。

屋根が傷んだり、雨漏りしたりしませんか?

屋根材と工法に合わせた施工を行い、機器のメーカー保証に加えて施工部分の保証もお付けしています。現地調査の段階で屋根の状態を確認し、設置に不安がある屋根には正直にお伝えします。その場合はソーラーカーポートという選択肢もあります。

訪問販売で契約しそうになっています。相談できますか?

ぜひご相談ください。見積書の「1kWあたりの単価」を計算するだけでも妥当性はわかります。目安は1kWあたり28〜30万円。35万円を超えている場合は中間マージンが乗っている可能性が高いです。金額だけの無料診断も承っていますので、契約前にお声がけください。

対応エリアはどこまでですか?

福岡県・佐賀県・熊本県・大分県・長崎県に対応しています。久留米市を拠点に、地域密着で現地調査からアフターフォローまで自社で行っています。エリア内であればお気軽にお問い合わせください。

まとめ|「元が取れるか」は、計算してから決めていい

太陽光発電で元が取れるまでの年数は、福岡・佐賀なら約11年〜20年。差を生むのは地域ではなく、①自家消費率 ②補助金 ③購入価格の3つです。

  • 昼間に電気を使う家ほど、回収は早い
  • 補助金があるかないかで5〜7年変わる
  • 1kWあたり28〜30万円が適正。35万円超は要注意
  • 点検代・パワコン交換費用まで含めて判断する
  • 屋根に載せられないならソーラーカーポートという手も

導入は数百万円単位の判断です。迷っているうちは、まず数字を見てください。当店の試算は無料で、その結果「やめたほうがいい」となればそのままお伝えします。

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